2010年05月06日
金正日総書記、北京へ
金正日総書記は天津市内を視察した後そのまま車で北京に入りました。
結局、中国初の高速鉄道には乗らなかったわけですが、不必要なことは一切しないという考え方が見えてきて興味深いものがありました。
考えてみれば、いま、北朝鮮にとって高速鉄道(新幹線)は差し迫った政策課題としてあるわけではありませんし、そんなことに時間を費やするのは効率的ではないという考えがあったのでしょう。
金正日総書記の実用主義というのでしょうか、実務に役立たないものには無駄な時間を割くことはしないという考え方が垣間見えて実に興味深く感じました。
天津から北京市街に入って、長安街をフルスピードで走り抜けて釣魚台迎賓館に到着後、間をおかず人民大会堂に向かったということで、胡錦濤主席との首脳会談、あるいは晩餐会に臨んだという報道になっていますが、さらにあす(暦はもう今日ですが)時間をかけた首脳会談がおこなわれるのでしょう。
内容について、すぐに発表があるわけではありませんが、その後、何が、どう「動く」のか注目です。
それにしても、列車での長時間の移動、天津市内の視察、そして車での移動と、この3日間の物理的な「動き方」は、普通でも相当疲れるものだろうと思います。その意味でも、足が不自由だなんだとさまざまに取り沙汰されますが、この移動の様子からは健康の回復の度合いがかなりのものだと推し測られます。
高速鉄道に乗らなかったことといい、列車と車での長時間の移動といい、目を凝らすと、何気ないあれこれからも、見えてくるものがさまざまにあるものだと感じます。
さて、中朝首脳会談のその後、「事態」はどう動くのか、さらに目を凝らして見つめてみましょう。